歯列矯正を行うメリットとデメリット
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そもそもなぜ歯列矯正をしたほうがよいのか?
歯列矯正をする人は数多くいますが、そもそもなぜ歯列矯正をするのでしょうか?
いちばん大きな理由として挙げられるのは、やはり「歯並びで印象が変わるから」でしょう。
すてきな笑顔の人はやはり歯並びも整っていますし、歯並びが悪いことにコンプレックスを感じ、自信をなくしてしまう人も多いでしょう。
歯並びはその人の第一印象を左右すると言ってもおかしくはないのです。
実際、「歯並びがその人の第一印象を左右すると思うか」というアンケートの結果は、「大きく左右する」が25.5%、「ある程度左右する」が52.8%、合わせて全体の78.3%もの人が歯並びが第一印象に影響すると感じているのです。
逆に言えば、多くの人が「悪い歯並びの人は第一印象も悪い」と感じているということなのです。
さらに、悪い歯並びがもたらす悪影響はこれだけではありません。
歯並びが悪いと歯磨きの際に磨き残しが出やすく、これが原因で歯周病や虫歯になりやすくなります。
また、歯のあいだに隙間があると、そこから空気が抜けるので発音が悪くなることがあります。
噛むことへの影響もあり、食べ物をうまく噛み切ることができなかったり、それによって顎への負担が大きくなったりします。
もちろん外見への影響もあり、歯並びが悪いとそれにつられて顔全体が歪んでしまうこともあります。
このように、悪い歯並びには外側、内側問わずさまざまな悪影響が出るのです。
歯列矯正をする人がたくさんいるのも納得できるというものでしょう。
歯列矯正をすることのメリット
歯列矯正にはどのようなメリットがあるのでしょうか?
もっとも大きなメリットは、もちろん「外見の印象が変わること」でしょう。
歯並びが悪いことはそれだけで大きなコンプレックスになります。
また、悪い歯並びが影響して顔自体の骨格がゆがんでしまうこともあります。
こうしたことが原因で、ひどい場合には人前に出られくなるということもあります。
しかし歯列矯正によってそのコンプレックスが取り除かれれば、自信が持てるようになりますし、周囲への印象も大きく変わるでしょう。
そうして人間関係が変わっていけば、その人の人生すらも変わっていくというのは決して大げさな言い方ではありません。
「顔のバランスが良くなること」もメリットとして挙げられます。
かみ合わせが悪いとあごがずれてしまい、これが原因で顔のバランスが崩れてしまいます。
歯列矯正を行うことでこのあごのズレが改善され、顔のバランスを整えることができます。
また外見の改善だけでなく、「はっきりとした発音ができるようになること」も大きなメリットでしょう。
歯に隙間があると、特にサ行やタ行が発音しにくくなります。そうしたところが改善されれば、人前でしゃべることにも抵抗がなくなるでしょう。
もちろん、健康面へのメリットもあります。
歯並びが良くなれば食べ物をちゃんと噛むことができるようになるので、消化も良くなります。
また歯のあいだに歯ブラシが届きやすくなるので、磨き残しが減り、結果として虫歯や歯周病の予防になります。
歯列矯正によって防げる病気は歯に関するものだけではありません。
あごの付け根の骨格がゆがむことによって生じる顎関節症が防げれば、それに関連して起こる肩こりや頭痛も解消されます。
病気とまではいかなくても、あごが開きにくい、口を開けると痛いなどの違和感が解消されるだけでもありがたいでしょう。
近年では高齢者の歯列矯正も増えていることから考えても、歯列矯正の健康面へのメリットも見逃せないものとなっています。
歯列矯正することのデメリット
コンプレックスが解消される、歯周病などの病気が予防できるなど、いいことづくめに見える歯列矯正ですが、実はデメリットもあります。
子供のばあいはまだあごが完全に成長しきっていませんから、あごの状態を見ながら歯列矯正を行うことで、噛み合わせの矯正ができます。
対して大人のばあいはあごの骨格が成長しきった状態から矯正を行うことになるので、あごをいじることはできず、矯正器具で歯を移動させることしかできません。
あごの状態しだいでは、外科的な手段を取らざるをえないこともあるでしょう。
また、大人の歯の矯正治療は子供に比べて時間がかかるというのも大きなデメリットです。
矯正方法によっても異なりますが、子供のばあいはおよそ1年から1年半なのに対し、大人のばあいはおよそ2年半から3年とかなり伸びてしまいます。
大人のばあいにはすでに歯周病などの病気が発症していることもあり、そのばあいには先にそれらの病気の治療を行わなくてはならず、治療期間はさらに伸びてしまいます。
さらに器具を装着する矯正法のばあい、子供に比べて大人の方が器具に慣れるのに時間がかかってしまうとも言われています。
矯正治療の際には歯を移動させるためのスペースが必要となるため、抜歯をしなくてはならないことがあります。
抜歯をするとその違和感や痛みで体調を崩してしまったり、大きな精神的ストレスを抱え込むことになるばあいもあるのです。