矯正治療中の生活
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矯正治療中の歯磨きについて
歯の健康を守るために大切なのが歯磨きです。
でも、歯の矯正治療中には歯に器具が装着されていますよね?
この状態ではいつものように歯磨きをすることは難しいでしょう。
では、歯の矯正治療中にはどのようなやり方で歯磨きをすればいいのでしょうか?
まず大切なのは、歯を磨く順序を決めることです。
特に順番を決めずに磨いていると、必ずと言っていいほど磨き残しが出てしまうものです。矯正器具で歯が隠れている状態ならなおさらです。
鏡を見ながら磨くのも効果的です。
鏡で歯にきちんとブラシが当たっているかどうかを確認しながら磨けば、磨き残しを防げます。
また、歯磨きと同時に頬や唇のストレッチをするのも効果的でしょう。
しかし、矯正器具を付けた状態ではそうでない状態に比べ、どうしても磨き残しや食べかすの付着のために虫歯のリスクが高くなってしまいます。
ですので、必ず定期的に歯科医院に通院してチェックを受けるようにしましょう。
矯正治療中に避けたほうがよい食べ物
歯の矯正治療中には、食べるものにも気をつけなくてはいけません。
では、どのような食べ物に気をつけるべきなのでしょうか?
まず気をつけるべきは、せんべいやピーナッツなどの硬い食べ物です。
器具を付けた直後は、痛みのために硬い食べ物を食べるのが困難ですし、器具が損傷・破損してしまう危険性もあります。
また、器具に色が移ってしまうことがあるため、カレーやキムチ、コーヒーなどの色素の強い食べ物、飲み物も避けた方がいいでしょう。
特にプラスチック製の器具には色が移りやすいです。
ガムやお餅などの粘着性の高い食べ物も避けましょう。
器具に付着してしまうと、破損や脱落の危険性があります。
大きな塊で食べずに、小さく、細かく切って食べるといいでしょう。
ポテトチップスやクッキー、ビスケットなどもリスクがあります。
こうした食べ物は食べかすが歯のあいだ器具の隙間に詰まりやすいので、虫歯や歯周炎の原因となります。
こうしたものを食べた後には、特に丁寧に歯磨きをしましょう。
矯正治療中に引っ越したり転勤があった場合
歯の矯正治療には長い期間をかけて通院しなくてはいけません。
では、その間に引っ越しや転勤があった場合はどうすればいいのでしょうか?
やむを得ない理由で通院が困難になったばあいの対応は病院によって異なりますので、まずは担当医に相談しましょう。
転居先近くの病院の紹介や、治療再開のための資料作成をしてもらいます。
それまでの治療費に関しも病院によって異なります。
転居先の医院が同系列の施設であったばあいは、治療費がそのまま引き継がれることもあります。
また、治療の状態や通院の頻度、転居先の距離によっては転院しないという選択肢もあります。
転院すると治療費が重なってしまったり、治療に時間がかかってしまうこともあるので、長距離通院も考慮してもいいでしょう。
矯正治療中の注意事項
歯の矯正治療中には、歯磨きのやり方以外にもさまざまなことに気をつけなくてはいけません。
ここでは、矯正治療中に気をつけるべきポイントを見ていきましょう。
痛みが強いときの対処
大人のばあい、子供と違って歯茎や骨が完全に成長した状態から矯正を行うので、痛みが生じることがあります。
強い痛みが生じるばあいは、ロキソニンやロキソニンSなどの痛み止めを服用しましょう。
当然ですがそのばあいは医師に相談し、適切な量を守るようにしましょう。
特に、痛み止めの中には歯の動きを悪くする成分が含まれているばあいがあるので、飲み過ぎは決してやってはいけません。
定期的なクリーニング
歯周ポケットがあると、歯の矯正治療中にそこから膿が出ることがあります。ですので、3ヶ月に1度はクリーニングを受けるようにしましょう。
歯を無理に動かさない
大人のばあい、動かせない歯が出てくることがあります。
これを無理に動かそうとすると、周囲の歯が溶ける、根が短くなるなどの悪影響が出てしまいます。
ですので、動かせない歯がある場合は無理に動かさず、担当医に相談の上で被せ物をするなどの処置を受けましょう。
保定器具は長期間装着する
大人のばあい、子供に比べて矯正治療終了後に歯がもとに戻ろうとする力が強いため、保定装置を長期間装着しておくことが望ましいです。
期間としては3年から5年ほどが望ましいですが、それでも歯は完全には固定されず、自然と元の位置に戻ろうとするので、気になるようであれば保定器具は半永久的に装着しておくことも考えておくべきでしょう。